CONCEPT / コンセプト
カットについて
現在の理美容師のカットの基本は『サスーンカット』と呼ばれるもので
1963年に英国生まれのユダヤ人、ヴィダル・サスーン氏の考案によるものである。
『ヴィダル・サスーン』
映画『ヴィダル・サスーン』予告編
それまでは女性のヘアースタイルは主にレザーでカットし、
ローラーを巻いたウェーブ仕上げが定番でした。
オードリー・ヘップバーンやイングリット・バークマン、ビビアン・リーなどに代表される、
1950年代のハリウッド女優のヘアスタイルがそうです。
サスーンは女性達を逆毛から解放したと賞賛されました。
その技法は濡れた状態で髪の毛をパネル状に引き出し、人差し指と中指で挟んだ状態でカットします。
1980年代に入ると、デミー・ムーアやブルック・シールズ等から支持された
フランス人のジョン・サハグ氏がニューヨークドライカットを考案します。
1990年、ジョンの愛弟子だった山根英二氏が、NYドライカットの伝道師として来日します。
友人からの勧めで、セミナーを受けた。
ヘアスタイル仕上がりは乾いた状態である。
ならばドライでカットした方がbetterだ。
頭は球体なのだからパネルではなく、
ピース(毛束)を親指と人差指でつまんでカットするというテクニックである。
其の後、多くの勤勉な美容師はこのNYドライカットを勉強し、取り入れている。
2017年、ひょんなことから、シルキーカットの古川昌宏氏と出会う。
古川氏は1980年代にフランスのジャックデサンジュのディレクターだった。
私も80年代に少しヨーロッパにいたことがあったので、パリでの美容話で大いに盛り上がった。
シルキーカットのセミナーを受け、アシスタントトレーナーになる。
現在も年10回程、セミナーで研鑽している。
シルキーカットの原点はフレンチカットの中のデサンジュカットが原点である。
デサンジュカットは頭の丸みを活かしカットパネルを縦に取り分けてカットしていく、
いわゆる ”縦切りカット” である。
ジャック デサンジュ氏が考案、それをブルーノ ピッティーニ氏が理論化し、世界中に広めたナチュラルでフェミニンなシルエットを造る代表的なカットテクニックである。
シルキーカットは古川氏がそれを更に進化させたテクニックである。
いま日本の美容界ではこれらのカットテクニックの他、
フレンチグランカット、ステップボーンカット、ピーク・ア・ブーなどがある。
これらを謳うサロンはおしなべてカットの評判がいい。
理由は普通のサロンと比べ、カットにこだわりがあるからである。
シルキーカットスクールでは、講師たちが私の仕上がり作品を正に重箱の隅を突いてくる。
それが自分自身の技術の進化に繋がっているのは間違いない。
髪の毛と皮膚と化粧品、薬剤について
『パーマをかけるほど髪の毛が健康になる!』とか
『髪の毛を傷めないカラー!』
とかありますが・・注意!
『その時は手触りが良かったのに・・・・・#』
そんな経験ありませんか?
パーマもカラーも大部分はアルカリ剤が主成分。
髪の毛には少なからずダメージを与えます。
手触りが良かったのは、単に手触りがよくなる物質(例えば柔軟材のようなもの)の効果。
毎日のシャンプーで、それが洗い流されると、「え、何で・・・・・?」 となるわけ。
いかにダメージを最小限に抑えるか。
但し、ヘナを始めとした香草カラーはダメージの問題は大丈夫です。
カラーの場合、明るさとダメージはイコールの関係です。
明るくすれば、何を使ってトリートメントしようが痛みます。
パーマがかかりにくいのは、毛髪内部のシスチンの量が原因。
シスチンの量が少なすぎる毛髪に強い薬でかけてもただ痛むだけです。
子供や外人の毛にパーマがかかり難いのはシスチンの量が少ないからです。
大切なのは、パーマもカラーもテクニック、毛髪科学の知識、そして正しい薬品の使い方。
『抜け毛・白髪・シワ・シミ』 なってからでは遅すぎます。
大切なのは早期予防!
抜け毛や細毛で悩んでいる方
大切なのは『シャンプー』です。
頭皮を清潔にして健康な毛のために、シャンプーは毎日。
シャンプー剤のつけすぎは禁物。
シャンプー剤はアミノ酸系ものを。
石油系石鹼系は厳禁!石油系のシャンプーは毛母細胞を退化させてしまいます。
さらに、成分解性に劣り環境破壊につながります。
すすぎはぬるめのお湯で。
リンスは使わない。
リンスやトリートメントに使われる界面活性剤のカチオンは
頭皮に張り付き皮膚トラブルの要因となります。
洗濯の柔軟材が手に着くと手を洗ってもヌメリ感がいつまでも残るのと同じ現象です。
アトーピーの人たちは合成洗剤と柔軟剤はNGなのと同じです。
ただし頭皮トラブルがあるときにはシャンプーは控えたほうが良いでしょう。
ぬるま湯で流すだけの湯シャンにしましょう。
タバコは大敵喫煙は毛細血管の収斂による血行障害を引き起こし毛根に栄養が運ばれるのが阻害されてしまいます。
育毛に必要なビタミンCを破壊します。
基礎化粧で大切なのは『洗顔』です
防腐剤を使っていないものを選びましょう。
他の基礎化粧品も同じです。
高価なエッセンスや栄養クリ―ム、乳液も要注意!
油分の過補給は皮脂腺の働きを抑えてしまい皮脂が出なくなってしまいます。
結果、乾燥肌に!
皮脂こそ自分の皮膚と一番相性のよい油分なのです。
頭皮と同じで過保護は皮膚が怠け者に。
化粧水、大切なのですが・・・・。
しかしながらその化粧水にもお肌の大敵、防腐剤が含まれているのです。
ヴァンテアンでは防腐剤が使われていない化粧水を提供しております。
驚きの『飲める化粧水』です。
ヘナ等の植物性(香草)カラーとジアミンについて
『ヘナ』
ヘンナ(ヘナ)は、ミソハギ科の植物の名。和名は、指甲花(シコウカ)・ツマクレナイノキ・エジプトイボタノキ。学名は、Lawsonia inermis。主に、マニキュアやヘナタトゥーなどの染料として古代から使用されてきたハーブである。(Wikipedia)
3種類ご用意しております。
*天然ヘナ 100%天然でジアミンを含みません。
*合成ヘナ ジアミンは含みませんが、塩基性染料、HC染料を含むので、過敏症の方は反応する場合があります。
*ケミカルヘナ ジアミンを含むのでヘアダイかぶれを起こす方は不可です。
『ザクロペインター』(ノンジアミン)
HC染料、塩基性染料とザクロ種子から作られたカラー剤です。
ジアミンは含みませんが塩基性染料、HC染料は含みます。
刺激性の無さ天然ヘナと同じです。
ヘナよりも色が自然で、手触りはしなやかです。
『和漢ハーブカラー(MZカラー)』(ジアミン)
小麦粉とトウモロコシ、でんぷんメインの香草カラーです。
発色はジアミン染料なので色持ちはザクロペインターやカラーバターより優れています。
ノンアルカリなのでアトピー性皮膚炎やヘアカラー後に沁みたり痒みがでる方には問題なく染められます。
但しジアミンアレルギーの方はかぶれます。
それぞれ長所と短所があります。スタッフと良くご相談の上選択ください。
また通常のヘアダイでも低アルカリ、ノンジアミンの薬剤も用意してあります。
詳しくスタッフまで。
サプリメントについて
健康な髪と肌のためには
サプリメントと上手く付き合うのも効果的です。
ビタミン系とミネラルはもちろん、
肌と髪に最も効果的なサプリメントは『コラーゲン』。
皮膚の潤いと、髪のハリコシに効果があると思われます。
また白髪の抑制効果もあると思われます。
最近気になるのは『サンゴ末』。
腸内フローラの改善効果で免疫力とAGA効果が高まり、発毛と白髪抑制の報告があります。
30歳を過ぎたら『エイジング』!
これ基本です。
サプリメントは上手く付き合いましょう。
医療用ウィッグについて
医療用ウィッグは主に
*抗がん剤治療や放射線治療、円形脱毛症などで頭皮に悩みをお持ちの方
*頭皮への刺激を緩和したい方
*目立ちやすい分け目をカバーしたい方
の為のサポートウィッグです。
抗がん剤や放射線治療による脱毛の要因は、がん細胞と毛母細胞の性質が非常に似ている為、毛母細胞までもが影響を受けてしまうからです。
抗がん剤、放射線治療が終了すれば毛髪はほぼ元に戻ります。
円形脱毛症はストレスなどが原因なのですが、側頭部や襟足近くにできる場合は自律神経障害の影響があるようです。
治療により早期改善が期待できるので、専門医による早期治療が重要です。
ファッションウィッグとの違いは、医療用ウィッグはJIS規格を満たしているという点です。
分かり易く説明しますと医療用ウィッグの場合、ほぼほぼ地肌に直接接することが多くなります。
なので安全基準をクリアーしたものが望ましい!という事です。
パッチテストや色落ちなどのテストを行い、安全性の基準を満たしたものが医療用ウィッグです。
医療用ウィッグはファッションウィッグと比べるとやや高額です。
特に医療機関で紹介される業者は一般の倍以上の価格の様です。
シリコン付きアンダーキャップを使用すればファッションウィッグでも十分可能です。
治療が長引くとウィッグも複数必要な場合も出てきます。
ウィッグはその辺も含めたうえでの選択をお勧めいたします。