同じ髪型でも季節によって少し変えます。
オープンの頃からのお客様で、姐さんがいらっしゃいます。
ご来店当初、
「今日は如何しますか?」
「いつもと同じでいいわよ。」
「今日はどんな風になりたいですか?」
「いつもと同じでいいわよ。」
「いつもと同じでいいわよ。」
「いつもと同じでいいわよ。」
「いつもと同じでいいわよ。」
の繰り返しでした。
ある日、
「先生、私の事何も考えてくれていないでしょ?」
「えっ?」
「だっていつも同じじゃないっ?」
その頃、仕事で行列が出来るラーメン屋さんのオーナーと話す機会がありました。
その方、季節により味を変えるそうです。
判らないように。
変わったと判ると失客してしまうそうです。
同じだと飽きられ、これまた失客してしまうそうです。
なので化学調味料を使わないので作る量に限界があるそうです。
寸胴鍋の代わりにドラム缶を提案したら一言、「ガス台に乗らない!」
なるほどですね。
それから同じと言われても、春夏バージョンと秋冬バージョンに切り分けます。
私の場合はお客様に説明します。
「冬なので襟の有るものを着ることが多いと思われますので襟足は短めでボブっぽい感じにしました。」
ヘアーデザインは洋服のデザインに合わせます。
冬はトップスが襟の有るものが殆どでジャケットも肩パットが有りがちです。
90年代、Wのスーツが流行っていた頃はショートヘアーが流行り、もみあげは斜めに短く仕上げていました。
デビューしたての安全地帯の玉置浩二やたのきんの面々のヘアースタイルがそうです。
Vゾーンが強調されたトップスに長めのヘアーを持ってくると、どうしても重心が上に行きバランスを悪くします。
夏はTシャツなどが多く、ジャケットもパット無のAラインが主です。
代表的な70年代のヒッピーはロングヘアーが主流です。
なので春夏はアメリカンでカントリーなテイスト、それに比べ秋冬のデザインは短めでタイトな感じに仕上げます。
同じ方ですが2枚目が冬バージョン。
襟がある場合、アウトラインを短めにした方がトップスとヘアーがバッティングしません。
ヘアカラーも夏は暖色系、冬は寒色系を提案します。
また人間の皮膚の色はブルーベースの方とイエローベースの方に分けられますが、同じレッド系でもそれぞれ紫系レッドとオレンジ系のレッドというように染め分けます。
それが感性。
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