秋葉原駅構内に有るQBハウスです。
なんとトイレの隣。
家賃が安いからでしょうけど、これは無い!
QB秋葉原駅店だけではなく、¥1,000Cutの多くはこんな感じの粗悪な立地です。
QBは働くスタッフのことは何も考えていないのでしょう。
TVでは成功したビジネスモデルとしてもてはやされているようですが、そうは思えません。
一般的なヘアサロンでも問題経営者は居ますが。
1980年の頃、モッズ・ヘア・プランタン銀座店がオープンした。
プランタン銀座(現マロニエゲート銀座)7F、数寄屋橋通から見上げる全面ガラス張りの滅茶苦茶お洒落な空間だった。
その頃から『anan』、『non-no』などのファッション誌に美容室の特集が組まれるようになり、発行部数が伸びます。
カリスマ美容師ブームです。
80年代後半からはTVでも美容室特集が組まれるようになった。
『of Hair』のオーナーで、当時六本木『EXCEL』の店長だった古里さんとちょっとした御縁でショーやセミナーの仕事でご一緒させて頂きました。
表参道や青山界隈の美容師が創るヘアスタイルや発信するものが気になり始めます。
90年代、表参道の美容室に注目が集まった。
以前にも書きましたが『ACQUA』を筆頭に『MINX』『PHASE』『Kakimoto arms』『imaii』は業界で特に注目を集めた。
その頃『ACQUA』の綾小路竹千代さんからは業界紙『しんびよう』で対談させて頂いたのをきっかけに、表参道のイムズを学ばせて頂きました。
当時芸能人の弟さんのお客様でUSA帰りの方がいらっしゃいました。
レコードのターンテーブルの輸入販売とメンテナンスが仕事です。
趣味が高じてDJもなさっていました。
表参道や南青山辺りの美容室が彼のお得意様です。
彼が仕事に行くとヘアースタイルが褒められたそうです。
「何処でカットしてるんですか?」と聞かれるので
「北区西ヶ原!」と答えると「うっそ〜!」との返事。
「よし!」
当時、うちの90才のお客様までが『MINX』を知っていたのには驚いた。
なんとその方のお孫さんが『MINX』創立者の高橋マサトモさんとパートナーの今は亡き鈴木三枝子さんのベビーシッターをなされていたのです。
私が通っていたハタチアキ・メーキャップコネクションが広尾の商店街にあり、『MINX』広尾店の下を通る度に鈴木三枝子さんの仕事姿をよく拝見させて頂いておりました。
当時は美容師が子供のなりたい職業の上位になっていた。
同じ頃、うちの高校生のお客様が美容師になられた。
きっかけはうちのスタッフに憧れたから。
QBが巷で目立ち始めた頃、当初は理容所登録だった。
当時、事あるごとに理容関係者に「¥1000Cut対策を講じないと大変なことになる!」
と注意喚起したが、彼等からの答は
「それぞれのサロンの営業努力でしのげば良い!」
だった。
上層部の指導力不足が理容業界を急速に衰退させた。
1軒の\1000Cutが出来ると6軒の床屋が潰れる!と言われはじめた。
街中から床屋が消え、更には理容専門学校の廃校が続いた。
理容業界の硬直的体質がイノベーションの足かせになったのは否めない。
美容室登録の\1000Cutも現れ、飽和状態の美容業界も影響を受け始める。
美容業界の上層部に危機と対策を訴えると答えは
「それぞれのサロンの営業努力でしのげば良い!」
同じだった。
やがて過当競争で美容業界がカオスと化した。
¥1000Cutとチープな美容室の氾濫はヘアサロン難民を生み出す。
ジェントルマンの行き場が無いのだ。
理容室は衰退し、女子&子供だらけの美容室には抵抗が有るのです。
同級生が行きつけの美容室に「もう来れない!」と告げてきたと言う。
理由は美容室の中で浮いている自分がいたから。
働き手にとっても奴隷的職場である。
¥1000Cutに行った人が口を揃えて言うのは「スタッフに笑顔が無い。」
そりゃそうだ。
みな心折れてるから。
ほとんどのスタッフは2年後には辞めてます!という。
現にその昔¥1000Cutに転職した後輩は今は運送屋です。
数年前に養護学校の中学生の女の子が職場体験に来ました。
先生曰く、養護学校の生徒にとって美容という職業は良いと思うのだが・・・・最早希望者がいないという。
理由は「夢が持てないから!」。
¥1000Cutが街中にあふれたことにより、今の子供たちにとってヘアービジネスモデルはショッピングモールや駅中の隅っこやトイレの隣にある曇りガラスの¥1000Cutなのです。
モッズ・ヘア・プランタン銀座店みたいなサロンをあまり目にしないから。
更には今後、美容の外国人技能研修性が認可された為、外国人\1000Cutが溢れると思われます。
おそらく理美容は憧れの職業にはもうならないでしょう。
残念ですが。
ここで東京都美容組合の外国人技能実習制度の特区申請について説明します。
外国人は原則日本の理美容室では働けません。
理美容師は理美容専門学校を卒業し国家試験に合格してはじめて理美容室で働けますが、
外国人が現時点で美容室で働くには在留資格(制度改定前)が必要です。
具体的には
「永住者」
「日本人の配偶者等」
「永住者の配偶者等」
「定住者」
「留学」または「家族滞在」でのアルバイト勤務
以上です。
しかしながら昨年、東京都の美容組合と理容組合は外国人理美容師が東京特区での就労が可能になるように申請を行いました。
表向きの理由は「求人をしても応募が無く未曾有の人で不足なので。」
しかしながら現実は過去最高の店舗数でオーバーストアである。
つまり人手は余っている。
確かにチェーン店は経営効率が悪く、ある意味慢性的人手不足ですが。
では何故特区申請がされたのか?
おそらく理美容専門学校からの陳情でしょう。
ところが理容組合はその後、特区申請を取り下げます。
東京は全国の中で突出して美容学校数が多い。
1990年以降、少子化と大学進学率の高まりの影響を受けて多くの専門学校等は経営難に陥った。
但し美容学校はカリスマブームの影響で生徒が集まった。
ビジネススクールやデザイン専門学校、果ては器具メーカーや教習所までが美容学校を開校した。
まさに筍状態。
ところがブームが去った現在、ほとんどの美容学校は店員割れである。
代々木にある有名美容専門学校ですら、以前教室だったフロアーをテナントとして一般に貸している。
藁をも掴む思いの美容専門学校は大学や他の専門学校同様、外国人留学生に活路を見出したいのです。
しかしながら在留資格がネックとなり、留学生が集められなかったのです。
なので東京都美容組合理事は美容専門学校に忖度し特区申請を行ったのでしょう。
私はヘイトではありません。コリアンパブやフィリピンパブは大好きです。
但し我々の業界に外国人が増えることにより不利益を被るのは一般消費者です。
在留期間の限られた外国人技能実習生では当然技術の質は低下します。
アシスタントとしてもネイティブスピーカーではないので、かぶれ等のデリケートな問題にも対応は心配されます。
結局\1000Cutに流れ、¥1000Cutが増え通常の理美容室は駆逐されるでしょう。
結果、消費者はヘアーにデザインを求められなくなってしまう。
味を求められなくなった飲食業界と同じ事が起こる。
私の営業している巣鴨界隈では最近美味いものが食べられない。
理容業界はオーバースクールではないが理容師希望者が風前の灯でやはり生徒は激減です。
新宿区にある理容専門学校は1990年の頃は生徒数300人でしたが現在は27人。
美容課を開設しましたが生徒は2人。
理容組合が特区申請を取り下げたのは美容程チェーン店が多くはない。
それと最早外国人留学生で学校経営が立て直せるとは思えず、それよりも既存の理容室に配慮したのでしょう。
知り合いの理容師達は東京都理容組合が特区申請を取り下げた際、美容組合は愚かな暴挙に突き進むの馬鹿者達か?と蔑んだ。
子供の夢と憧れには程遠いQBハウスを始めとした\1000Cutは至る所で目にします。
残念ながら多くの美容業界の上層部には業界の正しき将来像と明確な展望が欠けていたのでしょう。
それと日本という国が今日衰退国家へと突き進んでいます。
サービス業という業種は後進国では成立しません。
我が子には美容師を勧められなかった。
我々は『髪の悩み』『頭皮トラブル』『お肌の悩み』のお悩み解消に力を入れております。
酸性パーマ、ノンジアミン、ヘナ、香草カラー、ザクロペインターあります!
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