先日、大阪の方からメールにて問い合わせを頂きましたので、解説させていただきます。
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初めまして、突然のご連絡失礼いたします。
「2022.2.27 / 西巣鴨店」の「ヘアカラーでのかぶれと火傷の違い 更新【西ヶ原 ノンジアミンカラー】」を見てご相談させていただきたく、ご連絡させていただきました。
私は34歳なのですが、3年間をカラーをしておらず、3年ぶりにカラーを再開しました。1回目は、オーガニック系のカラーで染め、その1か月後にアディクシーカラーで染めたところ、2回目の後から、頭皮全体がピリピリし痛痒く触ると皮が1枚薄くなってるような、頭皮の感覚でした。
2回目のカラーから1か月たちますが、いまだに痛痒く、最近はフケも出始めました。抜け毛を見ると、毛根に頭皮がはがれたものがついている状況です。
思い返してみると、1回目のカラーの後に掲載されているような、うなじの生え際が痒くかさぶたが出来ておりました。
また、炎症が起きてからはずっとお湯でシャンプーしており、昨日久しぶりにアトピーの方が使えるアミノ酸系のシャンプーを少量使用してみたのですが、お湯の時よりかゆくなってしまいました。
皮膚科は2件通ったのですが、原因も分からず、ステロイドを処方されましたが塗った方がかゆい状況です。
頭皮は、しばらくお湯シャンプーで様子を見ようと思うのですが、
カラーの色が脱色してきており、かなり明るい状況になっており
職種的に染めないとまずい状況になりつつあります。
次回カラーするのが本当に怖いのですが、何か良いカラー等はありますでしょうか?ヘナは染まらないですよね?
頼るところが他になく、また症状が当てはまっていたのでメールさせていただきました。お忙しいかと存じますが、何かアドバイスをいただけますと幸いです。失礼承知の上ですがよろしくお願いいたします。
1回目カラーの前までのシャンプーは、オーガニック系のシャンプーを使用していました。(アルコール、石油系不使用)」
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これが頂いたメールの全文です。
この方がご覧になったブログはこちらです。
『ヘアカラーでのかぶれと火傷の違い 更新』2022.2.27
「1回目は、オーガニック系のカラーで染め、その1か月後にアディクシーカラーで・・・」
とありますが。
確認したところ、1回目はオーガニックではなくイルミナカラーとの事でした。
イルミナカラーとアデクシーカラーは多少の違いは有りますが、同じアルカリカラーです。
1番の違いはアデクシーカラーは界面活性剤がアニオンでイルミナはノニオンです。
ノニオンの方がやや低刺激性です。
しかしながら両方ともph10位なので刺激はそれほど違わないと思われます。
実際、手に傷がある状態でのシャンプーでの痛さは同じです。
ではアデクシーカラーで起こった皮膚トラブルの原因は何でしょう。
「1回目カラーの前までのシャンプーは、オーガニック系のシャンプーを使用していました。(アルコール、石油系不使用)」
原因はこれ。
『Ristico smooth shampoo』
イルミナカラーをした美容室で勧められ、翌日からオーガニック系のシャンプーから変えて使い始めたそうです。
新製品なのか『シャンプー解析、ドットコム』には出ていませんでした。
メーカのHPにも内容成分の表記はありません。
ただメールでの問い合わせの方に電話でお聞きしたところ、ラウレス何とやらが水の次に書かれているとのことです。
なので高級アルコール系のシャンプーです。
過敏症なので過乾燥肌になり、接触性皮膚炎を起こしたというのが結論です。
1回目のイルミナカラーで何も起きなかったので、パラフェニレンジアミンは問題のない方です。
多くの美容師はシャンプーに関して無知過ぎます。
因みに『シャンプー解析、ドットコム』ですが、内容成分は正確に書かれていますが、順位と総評はあまりあてになりません。
我々専門家の間ではもっぱらステマとのレッテルです。
「炎症が起きてからはずっとお湯でシャンプーしており、昨日久しぶりにアトピーの方が使えるアミノ酸系のシャンプーを少量使用してみたのですが、お湯の時よりかゆくなってしまいました。」
これはアミノ酸系のシャンプーでも、やや刺激が強いからだと思われます。
因みにnonaシャンプーは目に入ってもさほど沁みません。
症状が改善するまでは下手なシャンプー剤を使うよりは湯シャンが良いでしょう。
夏なので、可能なら水シャンの方が間違いなく良い。
「皮膚科は2件通ったのですが、原因も分からず、ステロイドを処方されましたが塗った方がかゆい状況です。」
まあ皮膚科に関しては、問題ある医師が多過ぎます。
「仕事を辞めなければ治らない!」
ほぼ全医者の決め台詞です。
原因不明のステロイドなんて問題外。
我々も長年スタッフの手荒れの治療を観てきましたが、きちんとした治療をして頂いた医師は2人だけです。
国立印刷局東京病院(現花と森の東京病院)と美馬皮膚科(現よしみね皮膚科)。
30年前に過度の化学物質過敏症のスタッフがいました。
あちこちの皮膚科に通いますが手荒れが改善しません。
ところが東京病院の先生(名前は解りませんが)は手荒れの原因が科学物質ではなく火傷だと診断しました。
仕事中に頻繁に水での手洗いを指示しました。
手荒れが改善されました。
じつはこの時、私はこのスタッフに手に付いた薬剤をお湯で流すことを薦めていました。
先生曰く。
「火傷なので逆効果!」
10年前にも、過度の手荒れに悩まされる女性アシスタントがいました。
近隣で評判の良い皮膚科を何軒も通いましたが改善せず、血だらけの手に涙していました。
或る日、mixiの『美容師手荒れコミュニティ』で見つけたのが美馬皮膚科の美馬道夫先生でした。
手荒れの原因がカラー剤のパラフェニレンジアミンであることを見抜き、漢方系の軟膏を処方されました。
またカラー剤に触れる際はゴム手袋必須の注意を受けました。
手荒れが完治します。
私が再発を恐れ、ゴム手袋の常用を命じたところ手荒れが再発してしまいます。
美馬先生曰く、
「手袋内の雑菌が原因である。パラフェニレンジアミンに触らない限りは手袋は不必要!」
「次回カラーするのが本当に怖いのですが、何か良いカラー等はありますでしょうか?ヘナは染まらないですよね? 」
ジアミンアレルギーは無いのでアルカリカラー以外なら問題ありません。
ヘナもケミカルヘナ(含ジアミン)なら染まります。
和漢ハーブカラーやナチュラルハーブカラーでも大丈夫です。
但し瘡蓋があるのであれば完治してからにしましょう。
多くの美容院ではジアミンアレルギーや接触性皮膚炎の問題を放置しています。
皮膚科と同じで原因を突き詰め、適切な施術をすれば何の問題もありません。
綺麗になりたいを却下したり、我慢を強要するのはプロとしてもってのほかです。
我々はお客様の要望に応えられる様、日々研究を重ねております。
それが強みです。
今年に入って2件目の遠路大阪からの問い合わせでした。
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